シンポジウム・研究集会

2013-12-18「文化材を育てよう 5周年のつどい」

文化材を育てよう 5周年記念シンポジウムと感謝のつどい

開催日:2013 年12月18日(水)受付 13:30〜 開会 14:00
会 場:京都国際ホテル 堀川通二条城前/地下鉄東西線二条城前下車徒歩2分
主 催:文化遺産を未来につなぐ森づくりの為の有識者会議

『文化材』創造プロジェクトとは:
森林所有者の方々が自発的に、長伐期施業を目指している山の一部を、将来、文化財の修理等に提供できるような森として維持・育成していくことを、私たちの団体に登録していただく制度です。将来必要になる文化財の補修用材を、当会では「文化材」と名付けました。
今回は、未来のためにと森林や文化財を守り続ける方々、木造建築や木に関わる方々、この活動を支援する方々が一堂に会して親睦を深め合う5年に一度の集いです。

第1部シンポジウム
14:00 挨拶 内山 節氏「文化材創造プロジェクトへの期待」
14:30 講演 鳥羽瀬公二氏「社寺建築、その技あれこれ」
15:10 対談「社寺建築、今昔」
--社寺建築の変遷を見ることで木造建築の本質を垣間見る―
内田祥哉氏「社寺建築と基準法」
伊藤延男氏「文化財修理における問題点」
コーディネーター 松留愼一郎氏
16:40 終わりの言葉 速水 亨氏

第2部「文化材創造プロジェクト」感謝のつどい
17;00 [感謝状贈呈式と記念撮影]
有馬頼底猊下(京都仏教会理事長・臨済宗相国寺派管長)
大野玄妙猊下(聖徳宗法隆寺管長)
17:30 [懇親会] 懇親会会費:7,000円(※ 懇親会以外は、参加費無料です。) 19:30 終了
12月18日の会場は、全て、京都国際ホテル内です。

文化材を育てよう 5周年記念の集い

文化遺産を未来につなぐ森づくりの為の有識者会議
開催にあたって

「文化遺産を未来につなぐ森づくりの為の有識者会議」は、木造建造物などの文化遺産を未来
に 引き継ぐため、木造文化財への知見を深め、補修用材に関する現状と未来を見つめ、その確
保の必要性を広く一般市民に訴えることを目的として、平成14年に発足した任意団体です。

平成20年12月には『文化材創造プロジェクト』を発足させました。これは、森林所有者の
方々が自発的に、長伐期施業を目指している山の一部を、将来、文化財の修理等に提供できるよ
うな森として維持・育成して行くことを私共の団体に登録していただく制度です。本年、その5
周年を記念して同じ志を持つ方々との集いを持つことにいたしました。

今回のシンポジウムは、社寺建築の技について、鳥羽瀬棟梁にご講演を、建築家の内田祥哉先生
と当会共同代表で文化功労者の伊藤延男先生という、共に1925年生まれの建築、建造物の大家の
お二方に対談を頂きます。
コーディネーターは職業能力開発総合大学校の松留愼一郎教授にお願いしました。
京都という土地柄、社寺建築を中心としての議論となろうと思いますが、伝統建築技術と様々
な建築規制との問題や技術の伝承、木材の供給に至るまで、中味の濃い議論が交わされると想像
されます。
内田祥哉氏の研究成果は、幅広く活かされ戦後の日本の建築業界に多大な影響を与え、また多
くの人材を育ててこられました。そして1986年、伊藤延男氏らとともに木造建築研究フォラムを
立ち上げ(現在の木の建築フォラムの前身) 、木造建築の長所を明確にし、今もその復権に努力
されておられます。
一方、伊藤延男氏は、文化財建造物の保護一筋に歩んでこられました。40 年前の世界遺産条約
起草会議の設立準備時代から、今日に至る迄、多くの国際会議に関わられ、我が国の木造建造物
へのオーセンティシティ(真正性)が世界に認められることにも大きく貢献されました。
松留愼一郎氏のコーディネートのもと、お二人の活躍された時代を中心に、地震、暴風雨、火
災、津波や積雪などの社会環境や、被災ごとに強化されてきた建築に関する法規制が社寺建築に
どのような影響を及ぼしたか、などを解説していただくとともに、社寺建築の持つ文化的な価値
や技術の保存・継承のために尽力されてきたことなど、忌憚のないお話を伺い、当会が広く喚起
したい文化遺産の存在意義についてのお話も伺えたらと思います。

続いては、未来のためにと森林や文化財を守り続ける方々、木造建築や木に関わる方々が一堂
に会して親睦を深め合う5年に一度の集いです。
この会や活動を創設期からご支援下さいます京都仏教会理事長で相国寺派管長の有馬頼底猊
下や法隆寺管長大野玄妙猊下からの感謝状贈呈式もございます。200年先までも森林を守り続け
たいと願う、この活動をご支援下さるたくさんの方々とともに、新しい良き出会いをご自身で作
りだし,楽しく有意義なひとときをお過ごし下さい。
ご参加をお待ちしています。