見学会

2003年度見学会報告

2003年10月17日〜19日(2泊3日)
参加者26名

一日目、
12:30京都駅新幹線八条口に集合した後、
◆ 1 西本願寺御影堂(ごえいどう)にて修理工事中の大屋根見学
壁は、200年前の土壁を水につけて戻し、また土を足して、壁を塗るという補修の仕方。新しい土だけでは年月が経つと壁が縮むのだそうで、また刻んだワラを土に練り込み寝かすことが大切という伝統の工法。
◆ 2 真言宗総本山東寺(教王護国寺)
五重塔の中に入れていただき、心柱の下がった様子など見学、意見交換。金堂や講堂、大日堂の見学。また特別拝観中の観智院では、茶室や宮本武蔵の絵まで見ることができました。
◆ 3 社寺建築(株)奥谷組資料館見学。展示物の質の高さや量、広さで充実した資料館の他に、ヒノキの香りに満ちた工房内やストックされたおびただしい大径材の量に、絶句。貴重なお話を沢山聞かせていただきました。
◆4 夕食は「南禅寺順正」。清雅な京風建築庭園を配した料亭。湯豆腐や湯葉料理。

二日目は、9:00出発
◆ 5 八木町・清源寺にて木喰仏拝観。木喰上人が89才で彫ったという十六羅漢像。国宝や重要文化財には入らない、こういった文化財を地域で守っていく為に、遠く離れた都会の人間は何をしたら良いのか、と問題提起をさせていただきました。
◆ 6 綾部市についてからは、由良川沿いに建つ、「ゆらり」という食事所で昼食。麦入りご飯そのものが美味しいと麦とろ定食が好評でした。建物も築150年の民家を移築して建てられた建物。
◆ 7 宗教法人大本 長生殿拝観。ヒノキの素肌の美しさ心洗われるひととき、日本伝統建築の素晴らしさ。祈りの場は木造でなければ、と強く思います。
◆ 8 美山町着、いそべ旅館宿泊。山里の旅館ならではの食事、マツタケの土瓶蒸しもあり。

三日目は、8:00出発
◆9 京北町、草木紘司様山林見学。山国地方の林業について駆け足でご説明いただきました。時間が足りないのがまことに残念。木材市場やヒノキの母樹、ヒワダを剥いた木なども見学。
◆ 10 常照皇寺拝観。
◆ 11 昼食は、京都に戻って、大徳寺塔頭内の「泉仙」にて精進料理。
◆12 午後は、銀閣寺 新書院と茶室の見学。
平成5年に完成したという新書院、広々としたお座敷。富岡鉄斎の襖絵の前でお茶をいただき、お茶室の見学も。
◆13 見学会の最後は、八坂の塔。東山法観寺の五重塔最上階まで登って、塔の内部の構造を学習。木組みの素晴らしさ、心柱の存在感、最上階の高欄から京都の町並みを眺めた高揚感は忘れ難し。
17:00京都駅解散

取り急ぎ駆け足で見学会の概要をおしらせいたしました。