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2016年10月09日

No.478 第19回見学会 東北(1)石巻市〜南三陸町

今回、10月2-3日、当会の第19回見学会が終わりました。
以下はその概要です。
 
 1、仙台駅東口にて集合後、最初は、松島町の伊達政宗歴史館とMATSU での昼食  焼けるまで、わくわくしながら頂いたMATSUの焼き牡蠣と焼きホタテ。美味しかったです(拍手)
伊達政宗歴史館には、東北の偉人達が、蝋人形のお姿で見学者をお出迎えしてくれます。その姿の真摯なこと。あっという間に、中の雰囲気に投合してしまいました。是非体感して下さい。

 2、石巻市の旧大川小学校跡での献花
  大川小学校は、たくさんの子どもたちが犠牲になったところ。何度伺っても悔しさや悲しみで心がいっぱいになります。
 以前、地元の方々から、「大川小学校に行った?」と聞かれてドキッとしましたが、でも次の言葉が、「手を合わせてやってよ」「慰めてあげてよ」の言葉にびっくりしたのです。
 なぜって、行ってはいけない所と思っていたのです。あの悲惨な光景をテレビで見ていたただけの人間には、立ち入れない場所だと思っていました。だから、地元の方々の言葉に、憑き物が落ちたみたいな気持ちになりました。
 皆さんとお花を供えさせていただきました。
 そして、地域で無くなられた方々のお名前の刻まれた碑にも、成仏されますように、どうか心が平安になりますように、と、お祈りしました。
 3、〜熊谷産業、本社、倉庫1−2 
   石巻の熊谷産業/熊谷貞好様、秋雄様。
 以前お伺いした時は、すべてが押し流されたあと残った周りの田んぼ、海水に浸かったから、もうダメかもしれないと言われていました。でも、土を入れ替え、今は、黄金の稲穂が風になびいておりました。北上川の岸や中州のヨシも元通り復活しているとのことでした。
 茅葺き屋根の建物が減って行く中、技術者も育成しなければなりません。新規の建物や、屋根の葺き替えなど仕事が沢山ありますように、と願うばかりです。
 4、NPO法人りあすの森  事務所にて、山本博一先生の「馬搬についてのお話」
 5、白浜の復興住宅 
「工学院大学 125周年記念の募金事業による」もので、設計は工学院大学。地元の建築会社も巻き込んで、みんなの気持ちが一つになって、これから各地で建てられるであろう復興住宅のモデルケースになればいい、と地元材で建てたもの。�熊谷産業の熊谷秋雄さん、工学院大学の後藤治先生が頑張って皆の気持をまとめ実現させました。落ち着いたたたずまいになっていました。
 6、南三陸町の宿舎「いりやど」  盛りだくさんの夕食で、海の幸を堪能しました。
 7、佐藤太一さんの講演 「森里海連関のまちづくりとFSC森林認証」
 大学で博士号まで取られたのに、東日本大震災後、きっぱりと南三陸町に帰り、まちづくりにも森づくりにも精力的に関わっておられます。FSC認証南三陸材がまちづくり、産業づくり、人づくりにも良い効果を現すことができますように、と応援したい気持でいっぱいになります。
翌10月3日
 8、荒沢神社と大杉 台風による工事遅延のため、荒島には渡れず、荒島神社にも行けなくなりましたが、代わりに荒沢神社で800年の大杉を見ることができました。
 伊達政宗が、築城をした時、広瀬川にかかる橋を作るために、ここ荒沢神社の境内から何十本ものスギを伐ったけれど、太郎坊杉、次郎坊杉二本だけ残した。昭和30年代、次郎坊杉は、台風で倒れてしまったけれど、太郎坊杉は、今も目の前にあるのです。
歴史に名の残った大木の前に立って、感慨もひとしおでした。大木に出会うと、気持も高揚しますよね。
9、南三陸町防災庁舎跡での献花
10、佐藤久一郎様の山  
  沢を登って行くため、足元がぬかるんでいて慎重に登りました。155年生のスギ林。
当会の進める文化材創造プロジェクトにも登録されています。
11、さんさん商店街での昼食:キラキラ丼。  お買い物。
12、丸平木材見学〜仙台駅解散
 事務局的には、気がつくと皆様、楽しそうにあちこちで談笑されていて、嬉しゅうございました。相変わらず盛りだくさんの行程でしたが、終わりよければ全て良し!とほっとしております。
 熊谷産業の熊谷貞好様、熊谷秋雄様。南三陸町の佐藤久一郎様、佐藤太一様には、大変お世話になりました。改めて御礼申し上げます。
 参加された皆様にも、いろいろご協力いただきありがとうございました。