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2005年03月03日

NO.238 グランドデザイン

信じられないことにもう三月。
事務局日記もまたまた間が空いてしまいました。

 先日の土日(26.27日)はいつもの仲間たちといつもの雑木林の手入れに行ってきました。小平から車で3時間。栃木県の喜連川町です。
 今回は、ローソンの方々が9人参加されるというので、お昼の豚汁も20人分用意して臨みましたが。
 昨年10月9-10日の作業日は大型台風関東直撃との凄まじい台風情報で中止。
 予約しておいた宿もキャンセルに無料で応じてくれたので実害はなかったと安心しておりましたら、豚汁の材料調達を担当してくださるWさんから、今度は絶対大丈夫?とおずおずとお伺いメール。

 なんと、前回は大量に買い込んだ材料を消化するため連日豚汁三昧だったとのこと。まぁごめんなさい、と何ヶ月もたってみんなで大騒ぎしてしまいました。
 そのWさんから、それぞれ持ち帰った道具類、お鍋や食器も、皆さん後かたづけありがとうとメールがきました。こういう方々に支えられての活動なのですよねぇ。私も改めて皆さんに感謝。

 12月の作業日はお店にとっては一番忙しい時期とのことで不参加、今回初めて地元ローソンの店長さんや関東ローソン支社の方々、そして東京の総務ステーション環境社会貢献担当の方の参加となったのです。

 と申しますのも小平近辺に在住の仲間たちと作るこの会は、今年の喜連川での活動に(社)国土緑化推進機構の「緑の募金公募事業」に支援を申請、その活動意義が認められ助成金を頂くことになっているのです。

 そしてこの国土緑推にたくさんの寄付をしてこの活動を支えているのが(株)ローソン様と言う訳で、最近では地域の活動にこうして参加もされるのだそうです。林の入り口に、「この活動はローソン各店舗を通じて多くの方々からお寄せいただいた寄付金から成り立っています」という看板も掲げました。まことにご支援いただきありがとうございます。

 実際、高速道路の通行料やガソリン代、宿泊代、食事代など一人1万円以上もかかるところが、助成金のお陰で半額になるのは大変助かるのです。それでも毎回5〜6千円が自己負担、その上、山で作業してヘトヘトドロドロになって何が面白いのかな、と不思議がる人も多いですけれどね。
 30年間手つかずだった林の手入れは相当やりがいがありますよ。

 ローソンの若い方々に当会のベテラン3人が、付きっきりで指導、間伐初体験をして頂きました。中でも直径20cm以上もある木の伐倒に挑戦した方がいらして、その迫力たるや、夫もチェンソーぶら下げて声がかかったら手伝おうと控えていたらしいのですが、最後まで一人で頑張って伐っちゃった。のこぎりの使い方を教えた方が一番喜んでいたみたいです。
 その充実感やいかばかりか。切り口部分を輪切りにしたものを記念にと持って帰られたとか。いい経験をされましたね。応援したみなさんもみんな満足していい笑顔でした。

 具沢山の豚汁はおいしかったし、お天気もいいし、まことに充実した一日でした。
 一泊して翌日もお昼まで作業。倒した木から小平の公園整備に使う杭もたくさん作り、車にどっさり乗せて帰ってきました。


 昨夜、ご飯を食べていたら突然、夫が、「あの山はどんな形にしたいんだ?」と一応代表である私(頼りないけど)に質問。

 ボウボウと伸びた木が鬱蒼と天を覆い薄暗かった間は、ただ間伐すればいいと夢中で伐ってきましたが、二年半関わって、手入れも進み、葉が落ちた今の時期、急に山の稜線の向こうに青空が見えるようになったのです。

 光が見える様になると、ひとって次に何をするべきかって考えるのね。
 「グランドデザインを示せ」と。
 あのローソンの若い人たちにも、何年後かの林の姿を示し、その為の作業なんだ、と伝えられたら良かったのに、って。手入れ前の写真も持って行けば良かったと。
 「ずっと考えていたの?」
 「いや、今日突然そう思った。」

 どんな活動でもそうだけれど、毎回同じ作業、同じ結果ということはないですよね。少しずつ変わっている。対象も関わる人も条件も。
 自分も進歩しなくては、いつも先を考えていないと、と思った夫婦の会話でした。ではまた
 (あし)