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2006年07月24日

NO.334 母の近況

 雨降りだ、雨漏りだ、と嘆いている間に、もう7月も残り一週間。
ここ何日か、九州を始め各地では記録的大雨に見舞われているとのこと。雨漏りくらいで騒いでいたら申し訳ない気もいたします。

 母も大部落ち着いて来て私の名前をちゃんと呼んでくれる様になりました。
でも代わりに兄の事を叔父の名前で呼び出した、、、、、

 手根管症候群、という病名、聞かれた事有りますか?
 ここ何年間か、母が指先が痛くてしびれると訴えていたのです。膝の痛みで通っていた病院では、加齢のせい、なんて言われて相手にしてもらえなかったのですって。

 でも春ぐらいから、しびれと痛みでボタンもかけられない、と両手の指先を曲げたまま痛そうにしている母の姿に驚いて(それでもお料理はしていたのです)、総合病院の整形外科に連れて行って診てもらったのですよ。

 なんと即座に出た病名が、その手根管症候群。
 指先まで行っている神経が手のひらの靭帯によって圧迫される為に起こる障害とのことで、手術は、内視鏡で簡単にでき、40〜50分の日帰り手術も可能とのこと。母を励まして検査を受けさせ、手術も、とその気になったところまでは良かったのですが、検査の結果はそう簡単にはいかなかったのです。

 いろいろ説明をお聞きしたところ、親指の付け根の筋肉(母指球筋)が痩せ過ぎで障害が大きい、とのこと。それでその対策の為の手術も行う事になりました。
 
 結局三泊四日の日程で、全身麻酔で手術を受けたのですが、、、、
 麻酔から覚めてみたら、母はその前の事を何も覚えていなかったのです。

 自分の知らない間に右手が包帯でぐるぐる巻きになっていて、驚いた母は、点滴ははずすはギブスは取るはと大パニック。ベッドにくくりつけられておりました。

 それ以前に、神経科も受診して、脳波やMRIの検査も受け、認知症の心配はありません、と診断を受けていたはずなのに、病院側からは認知症が進んだ様子なのでなるべく早く家で静養した方がいい、との電話。大慌てで連れて帰って来たのです。

 でもでも、家に帰って来てこちらがふっと気を抜くと、すぐに包帯をほどいてしまうのですよ。一度はギブスまではずしているではありませんか、、

 戦慄するってこういう事?
 
 退院して来たその晩からは姉と私とで母を挟んで寝ましたが、姉が一晩中、母の右手を抱えて、と言うよりしがみついていたのが忘れられない。化膿してしまったら、また病院に連れていってもうまくいくのかどうか、一週間の間、本当に不安な毎日を過ごしたのでありました。

 包帯でぐるぐる巻きになった右手をつき出し、邪魔だからこの手を切って、と迫る母をなだめなだめて包帯を、毎日何度巻き直したことでしょう。
 よくまぁ無事に乗り越えたもの。今、思い出してもぞっとする日々でありました。

 二週間、三週間が過ぎ、手の平の傷も抜糸が終って少しずつ癒え、本人も正気に戻ってきました。他人としか見てくれてなかった私の事も、時々は娘と思い出してくれるようにもなりました。
 
 手術前にあった手のしびれや痛みがなくなった事にも気がついて、ようやく明るい気持ちも持てる様になったようです。
 右手でお箸も持てるようになりました。

 でもね、以前と比べたらやっぱり変。以前の母に戻ります様にと祈る気持ちで過ごしています。

 それにしても、もうすぐ6週間も経つなんてウソみたい。
日に三度の料理メニューだけはかかさず手帖に付けたので、ちゃんと作っていた事はわかるのだけど、どうやって過ごしてきたのか何にも覚えてない心地。わたしの方が惚けてきたかも。

 ・・・長々と、個人的な話で申し訳ありません。(あし)