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2006年02月07日

NO.315 風邪でダウン〜そして不動寺

 皆様お久しぶりでございます。
 またどこかに行って?とお思いでしたでしょうが、それも当たってはいるのですが、、
 半分、風邪をひいて寝ておりましたのです。
 31日からなぜかのどが痛くなって、ゾクゾクするし頭も痛いしでベッドにはいってじっと寝ておりました。というのも3日4日と出かける予定が入っておりましたのでどうあっても治さなければ、と必死。

 熱は下がったものの、2日の夜間診療に行き、インフルエンザと言われたらもうあきらめようと思っていたのですが、(周りに迷惑かけてもいけないし、、)でも、いつも診ていただく先生に、普通の風邪です、そんなにひどくない、と言われて一安心。お薬もいただいたしで急に元気になりました。

 翌朝は5時起きで出かけ、大津市田上森町の不動寺に。今年の見学コースに入れたいけれどどうしようか、と悩んでいたお寺です。
 というのは、山の中を随分歩かなければならず、おまけにお寺に着いてからも200段程もある階段を一気に登らないといけないのです。また本山三井寺様の大峯奥駈修行の日程との兼ね合いもあって、まだはっきりとは決められない、、、

 でも、こんな山の中にこんなお堂が?という本堂は、桁行三間、梁間三間、檜皮葺きの寄棟造り。山頂の大岩に抱きつく様に建てられた舞台造りに特色を持ち、和様仏堂建築の典型的な形を取るものとして貴重なものなのだそうです。(大正13年 国の重要文化財に指定)
 とまぁ、建物だけでも一見の価値があるのですが、先日下見に行った時に、2月3日に節分の護摩供修法が行われることを知り、これは来なければ、、とお仲間を誘った次第。

 目下、修験の世界に興味津々なのであります。
 期待に違わず、組上げられた護摩壇を中心に三辺に坐った山伏姿の方々が錫杖を打ち鳴らし経を唱和される有様は、いつしか陶酔しそうにリズミカル。
 ヒノキの葉で覆われた護摩壇に火がつけられると、想像を絶するような白煙がむくむくモクモクと立ち上り山肌を登って行く様は、まるで白い神龍が生まれでたかの様。読経の声がふと途切れると、夕立がきたかのような音をたてて葉が燃えているのです。

 まことに霊験あらたかで、、私はといえば、いつもより厚着して来たそのままで山道を登ったために汗びっしょり、だけどあたりは時々小雪が舞う程に冷え込んでくるという、最悪パターンだったにも関わらず、白い煙を浴びたご利益か、はたまた夢中で見ていたせいか、風邪の邪気も鎮圧され吹き飛んでしまったのでありました。

 おまけにご住職が、私たちを連れて行って下さった地元に住まうTさんを見つけてお声をかけて下さり、お陰で直会にも入れていただいて大感激。
 庫裡の雨戸が開け放たれ、山伏姿の方々やお手伝いの人などがたくさん出入りする様も興味深い。必要だからこの建物があるのよね、と嬉しく納得。山門をくぐってすぐ左手にあるこの建物は、いつもは鍵がかけられ人気がなく、私には、淋しく打ち捨てられたような寺の風情に見えていたのです。
 本堂も覗けたし、活き活きと人で賑わう庫裡にも入れていただけて、まことに嬉しい一日となりました。

 節分の翌日は立春。さてさて出かけた彦根は大雪だったのです。

 長くなるのでまた明日。(あし)