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2006年02月16日

NO.318 あおげば尊し

 前回、中学時代のことをちょっと書いたけれど、どうして急にこんなこと思い出したかと言うと、何日か前に「あおげば尊し」という映画を見に行ったのですよ。

「文化を楽しむ市民のつどい」という会を作って『火火』の上映会を成功させたことは前にも書きましたが、当日いらした884名のうち、 200名余りの方がアンケートに応えて下さったのです。中でも多かったのが、「地域で手軽に映画が見られて嬉しい、次回を楽しみにしています。」

 
 こうなると単純にできている私などは、次、何やりたい?とすぐ調子に乗っちゃう。それで仲間3人で話題作を見に行ったのでありました。単なる映画鑑賞も、次回の演目候補となると違う視点も必要で、あれこれ意見交換するもまた楽しい。

 テリー伊藤が主演でした。
 この人のこと今まで余り知らなかったし、そんなに好きな雰囲気の人でもないし、多分自分一人では見に行くことはなかったと思うのだけれど、テリー伊藤、良かったのです。
 丁度小学校の時、5・6年の担任だった先生と雰囲気がそっくりで重なってしまったこともあってね、今まで黒めがねの外見だけで判断していたことを反省しました。いい味出していたのですよ。

 映画自体も、五つ星の評価どおり、実に真面目な内容、淡々としていて私好み。深くいろんなことを考えさせられる映画でした。特に、最後の階段を下りていく場面が、奥さん役の薬師丸ひろ子が見せた表情がすごく良かった。報われる。

 この映画では、先生という職業が一つの大きなテーマになっているのだけれど、「お前にはいい先生がいたか?」一人一人の人生にこれって結構重要な問題。

 私も、その時々の先生のお顔が思い浮かぶけれど、強いて挙げれば、二人の先生には特にお世話になったかな。
 最初の先生は、小学校の1・2年生の時の担任。もうお一人は中学3年になって半年だけ受け持っていただいた先生。どちらもその後、転校した自分が、新しい学校に馴染めず、連綿と綴っては前の学校がよかったと訴えた。そんな子に、先生もずっと返事を下さった。

 お陰で、私は書くことが好きな人間に育ったし、自分をしっかり支えて下さる方に恵まれた。生きることがめんどくさいとつぶやく子をよく受け止めてくださったと思う。

 「あおげば尊し」。
 見終わった後もじわじわと、自分の心象風景まで重なり合っていろんな場面を思い出す。地味だけど志の高い心に残る映画ですよね。
ではまたね(あし)