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2006年11月22日

NO.349  国産の針葉樹合板

 いよいよお向かいの建て売り住宅が売りに出されました。
18、19日がオープンハウスだったのですが、その朝、新聞に入ったチラシによるとなんと販売価格5980万!
 ヒェ〜ッッッ。
 土地面積53坪、在来木造2階建て4LDK。駐車スペース2台可!という売りで、前面にコンクリートのスペースがあるけれど、庭はほとんどなし。
 どんな人が買うのかな?

 そうこうしているうちに、お向かいの右隣。昨日今日で、あっと言う間に2階建ての家が建ち上がりました。
ツーバイフォーで有名なM井ホームという会社の物件なのだけれど、昨日の朝から始まって今朝の10:30には建て方終了。
 凄まじい高さのクレーンから(なんでも22.3mだそうだ)つり上げられたパネルが次々と組み立てられて1日半で屋根まで組み上がりました。いやはや驚き。
 狭い道路に縦横に張られた電線などものともせず、次々と到着するトラックからスイスイと空高くつり上げられるパネルは、木製。それも木目がくっきり。
 ん??

 この会社のホームページを見てみたら、「ダブルシールドパネルといって、発泡成形ポリスチレン(EPS)を芯材に、広葉樹のチップを集成した構造用面材(OSB)で両面接着したサンドイッチパネルです。」と書かれてあります。そして「ツーバイフォーの原材料となる木材は、カナダで直接買い付け、直接輸入しています。」と書かれてあるので、カナダ材の針葉樹合板なのかな?
 今朝になって木目のない違う模様の屋根板がつり上げられ、なるほどあれがダブルシールドパネルなのね、と納得。
 何しろ我が家の窓から玄関から門から(だんだん外に出て行って)いやでも見えてしまうものですから。

 というのも以前、向かいの建て売り住宅のゴミの中に、見慣れない合板が捨ててあったのです。まるで杉の丸柱の表面に見られるような木目なのですよ。それ以来気になって仕方なくて、、、
 10月初めにやっと終わった我が家の屋根工事。古い野地板の上に、新しい下地材が貼られたのですが、それが杉の木目が浮き出た合板。不思議に思ってよく見たら秋田プライウッドというはんこが押してある。おぉ国産材ではないか、と内心喜んだのでありました。

 インターネットでいろいろ調べてみましたら、国産材の合板が売り上げをのばしているんですってね。最近では合板使用量の10%に達する勢いとか。そうよねぇ。我が家の屋根工事にまで使われているんですものねぇ。
 
 そしてあれこれ調べていると、なぜかセイホクという会社のホームページにつながってしまうのですよ。不思議に思っていたらたくさんの合板メーカーがこのセイホクの傘下に入っておりました。上記の秋田プライウッドもセイホクグループ。
 それによると新しく開発された技術により、今まで、細くて歩留まりが悪いので、材料としては見向きもされなかった間伐材が、原木を機械で大根の桂(かつら)むきのように薄くむくことで合板の材料となったのだそう。
 これまでの機械では直径10センチぐらいまでしかむけなかったのが、技術改良で3.3センチまでむけるようになり、24ミリの厚い合板の開発もスギの利用を促進したのだそうです。

 以前から国産材の合板開発の話は聞いていましたが、こんなに早く末端の現場に使われているなんて、とちょっと感動したのでありました。24ミリの合板の話はまだ続きがあるのですが、長くなるのでまた明日。(あし)