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2006年11月28日

NO.350  ネダノンと森林総研

 また明日、と書いておきながら、日が経ってしまいました。
24ミリ合板に関しての続きです。

 二週間近く前の話なのですが、16日につくば市にある独立行政法人 森林総合研究所(略して森林総研)に行ってきました。
 毎年この時期に開かれる会議に参加するためだったのですが、その会議で、、「ネダノン」の話が一瞬でました。
 ん? ネダノンって?

 家に帰って早速調べてみました。
 「ネダノン」というのは、名前のとおり、根太を必要としない24ミリ、28ミリの厚物構造用合板の商品名。
 根太というのは、床がギシギシきしんだりするとよく、ネダが折れたのかねぇ、などと言われる床板を乗せるあのネダのこと。
 この「ネダノン」に至る技術が、森林総研の第一期中期計画の「安全・快適性の向上を目指した木質材料の加工・利用技術の開発に関する研究」という分野で開発されたものなのだそうですよ。

 ちなみに森林総研というのは、森林・林業・木材産業に関わる研究所。
そのミッション(研究所の存在意義)は、『森林・林業・木材産業に係わる研究を通じて、豊かで多様な森林の恵みを生かした循環型社会の形成に努め、人類の持続可能な発展に寄与します。』というもの。とにかくこの分野における日本の最高峰最先端の研究機関。

 この木質資源利用担当のトップ、研究コーディネーターの神谷さんとも直接お話しする事ができました。「価格的に安いものではないのに中小の建て売り業者などエンドユーザーが積極的に使ってくれました。運が良かったのですね」、と謙虚におっしゃっていました。
 住宅金融公庫「木造住宅工事共通仕様書」平成15年度改訂版において住宅金融公庫仕様書記載商品になったことも、追い風になったようですが、こうした合板の原料がすべて国産材になればもっと良いのですけどね。

 次は、ガードレールですね、と申し上げてきましたが、径20センチの間伐材を利用した木製ガードレールの試作品も見てきましたよ。時速60キロで衝突しても大丈夫。国道県道でも使用OKだそうです。

 以前、群馬の一市民が、木製ガードレールをつけて下さい、と陳情してこの森林総研からの完璧な資料で県を説得。みごと桐生川沿いの県道に設置されたことがありました。研究成果を市民も利用でき成果をあげた、という実例としてこの話は好きなのです。

 「森林総研」のホームページを引くと最新の研究成果など、いろんな情報を引き出す事ができますよ。おすすめです。

 ではまた。(あし)