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2007年01月29日

NO.360 「提言」への思い

一番大事なご報告が後になりました。
というのは、先日のシンポジウムの日、「提言」を発表したのです。
 前回の京都でのシンポジウムでは、報告書を発表。
 今回はその報告書で明らかにした現段階における現状や問題点などを元に、どこを変えて行く事が必要かを提言として指摘したもの。

 
 思えば、平成14年に発足以来、文化財の『補修用材確保策検討委員会』『補修用材と技術の委員会』という二つの委員会にて、文化財修理用部材の需給及びその確保について、現状と課題を明らかにし、対処方法について検討を行ってきたのですから、4年半の成果と言えます。
 
 もっと最初の事から考えると、この会が発足したのは、「ニ百年先の文化財補修用材の確保に関する有識者会議の開催について」というプロジェクト名で(社)国土緑化推進機構の「緑と水の森林基金」に申請して認められ、補助金を30万円いただいたのがきっかけ。平成13年9月のことでした。
 そんな荒唐無稽のプロジェクト、認められる筈ないよ、とみんなが思っていたところに嬉しい知らせ。さぁ大変、とばかりに動き出したのです。

  賛同者を募るにあたっては、紹介されるままにお目にかかり趣旨を説明しお願いしたのです。そして次々に賛同していただき、初めての会議を持ったのが、平成14年2月のこと。 会議には林野庁、文化庁、環境省、国土緑推からもご出席下さり、初対面の方ばかり。私は前の晩眠れなかったっけ。
 そして5月、当会の発足となったのです。
 
 そんなこんなで、ほぼ二ヶ月に一度の会合を重ねて提言にまでこぎつけたのですから、どれだけいとおしいか。
 やっとこれで様々な分野の方々と問題点を共有する事ができ、同じスタートラインにたてた訳ですものね。これからがほんとの活動かもしれません。

 もうすぐこの論文集にアップされる予定です。ぜひご覧下さいね。
 ですが提言はまことに短くまとめてありますので、詳しい話は、既にアップされている報告書をご覧下さい。
 それでもわかりづらかったら、ぜひ当会にご入会を。

 楽しい見学会や勉強会で知識倍増、心まで豊かになれます。
 現在、会員数は、団体と個人で140。
 20人の発起人から始まった会が、7倍に増えました。

 嬉しい事と言えば、昨年末に、このホームページを見ました、と入会申し込みが有りました。
「栄えある二人目です」とお返事をうちました。
 最初の方は今でも、HP入会第1号の誰々です、とメールを下さいます。今年も素敵な写真年賀状が届きました。

 このHPがご縁で会員になっていただけるなんて、なんと嬉しい事でしょう。
 また頑張って参ります。よろしくお願いいたします。
 (あし)