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2007年03月05日

NO.369 自主的であること(1)

 昨日は西武新宿線小平駅そばにある「ルネこだいら」に行ってきました。
 一昨年夏、地域の仲間たちと立ち上げた「文化を楽しむ市民のつどい」主催の「朗読の会」があったのです。
 映画『火火』、『いつか読書する日』についで三回目の活動でした。
 4回目が2週間後に迫った『鬼ひめ哀話』!!

 『鬼ひめ哀話』のチケット販売が前売り価格3800円ということで、多分苦戦するだろうとの予想。
 少しでも私たちの活動を知ってほしい、の思いからルネこだいらを管理運営する(財)小平市文化振興財団が募集する「市民自主公演支援事業」に応募したのがことのはじまり。

 「市民自主公演支援事業」とは、市民が企画・制作・出演する公演に対して支援をしてくれるというもの、もちろんホールも無償提供。
 運良くそれが通り、それっと今度は出演者の募集。
ルネこだいらのお知らせに小さな記事を出しました。
「今年度の対象公演である「こころを紡ぐ‐こころを語る」つどい(平成19年3月4日(日)実施予定 朗読劇など レセプションホール)に出演する小平市民を募集いたします。テキストには、さねとうあきら編「語りの本」、シルヴァスタイン原作「大きな木」、日本民話「サル地蔵」などを予定しています。募集は5才から大人まで、15〜20名。詳しくは○○までご連絡ください。」

でも、最初の集まりの時に見えたのはたった3人。
拍子抜けして、私たちも朗読メンバーに入らなければいけないのかと、密かに恐れたのでありました。
 それでもその方々がお友達を誘って下さって市民6人とポポロからも代表の山根さん以下4名の方が入って下さって、総勢10名の出演者が決まりました。
 実際の演目も、さねとうあきら作「地べたっこさまの詩」「鬼笛」、シルヴァスタイン原作「大きな木」、キップリング原作「ぞうのはなはなぜながい」に変更されました。

 結果から申し上げますと、もう大成功だったのです。
 150席しかなかった席は、あれよあれよという間に完売。途中で会員に販売をお願いしてあったチケットを回収する騒ぎ。当日の入場もお断りする程の嬉しい悲鳴でした。

 演目すべてが、まことにハイレベル。
「鬼笛」では、プロの奏者による横笛の演奏がはいり、「大きな木」では、書き下ろしのピアノ曲の伴奏がつくという力の入れよう。
 とりわけすごかったのは、児童劇や教育文化映画、創作民話などの作者として著名なさねとうあきら氏の直接指導を受けながら、実質4ヶ月をかけた練習での出演者の頑張り。

 もともと応募してきた方々が、教師をずっとやってきました、という方や朗読では年季の入った大ベテラン。声には自信のある方々ばかり。そこに劇団の青年たちが加わって、いわばプロとアマが混在する市民チームが出来上がっていきました。さねとう先生もそれが面白いと、楽しそうに何度も指導にいらして下さったとのことで、否が応でも皆さん夢中になられた半年間だったようです。

 とにかく、人形劇団ポポロの主宰者、山根さんにして「この演目で、このメンバーで、この舞台を売ってみたい」とまで言わしめた、感動の舞台に仕上がったのです。

 長くなるので続きはまたね。